「伸びなんかして、さぞかし余裕なんだろう」
「えっ……!」
「3分やるからとっとと解け。問2は……」
おいっ、ふざけんなっ!
たった今起きた俺が解けるかよ!
そもそも、どこの問1だよ!
まだ閉じたままだった教科書を慌ててめくる。
うわっ……新しい単元かよ。少し予習はしたけど、2、3分で解けるものじゃねえ。
やべえ、マジでやべえよ。
必死になって、数式と戦っていると。
トントントン……。
俺の机の上を、細い人差し指が小さく踊った。
……え?
「よかったら、これ……」
隣から、永井が自分のノートを差し出していた。
見ると、俺が当てられた問1がきちんと解かれている。
綺麗な文字で。



