俺と絢斗はスタメンに選ばれ、2年から入部した蒼先輩もB軍のメンバーとして一緒に戦った。
相手も、同じく1年生。
青葉高校のA軍メンバーのレベルはほぼ同等だが、1年のレベルは俺らの方が上のようだ。
このままいけば、俺らの代になった時には青葉高校より格上のチームになれそうだ。
俄然やる気が出てきた。
「それにしても、蒼先輩ってホントに2年半のブランクあるんすかー?」
絢斗は、シャツを羽織りながら蒼先輩に疑いの目を向ける。
そう思ってるのは絢斗だけじゃないはずだ。
日頃の練習で、蒼先輩の技術レベルが高いのはわかっていたが、初めて試合を一緒にしてそのすごさにまた驚かされた。
パスやシュートの正確さはもちろん。
ドリブルさばきにしても、相手の動きの読みにしても一枚も二枚も上手。
初めての実践で、さらに圧倒された。