まあ……そう言われればあたしとは普通に話してくれているけど。
委員会も同じだし、席も隣だし。
それなりに関わりのある人とはうまくやろうってことなのかもしれないし。
「そ、そんなことより、伊織ちゃんはどうなの?」
答えようがないあたしは、話題を変えた。
「あたし?」
「うん、郁人先輩とはどうなったの?」
気になっていたけど、その後伊織ちゃんからはなにも報告はなく。
チャンスとばかりに聞いてみた。
伊織ちゃんは、一瞬黙り込んだあと。
「……断っちゃった」
へへっと、弱く笑った。
「そっ……か」
伊織ちゃんがそう決めたんなら、それでいいと思う。
もったいなよーとか言うつもりはない。