君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



思わず、大きく深呼吸する。


……お兄ちゃん、というワードでまた呼吸が苦しくならないように。



「進展とかあった?」



あの先輩、とは蒼くんのこと以外にない。


どうもこうも……なにもない。



「な、なにもないよっ……」


「ふーん、そっかぁ……」



歯切れの悪い伊織ちゃん。


そこで一旦会話が途切れたけど、次に口を開いたのも伊織ちゃんだった。



「最近さぁ、美紗と凛太朗くんって仲いいなぁって思って」



可愛らしく微笑む伊織ちゃんが何を言いたいのかよくわからない。



仲、いいのかな?


そりゃあ、隣の席だから話す機会が多いのは自然なことだろうと思うけど……。



「先輩もいいけど、凛太朗くんなんてどう?」


「えっ?」



どうって、伊織ちゃん。