「……っ!」
急に、体がかああっと熱くなった。
今まで疑問に思わなかった自分が不思議。
意識を失くしたあたしが保健室いたってことは、誰かが運んでくれたのはすぐに分かることだったのに。
「目の前でぶっ倒れるから咄嗟に支えたんだけど、声かけても反応ないから、とりあえず保健室だろうと……」
「あ、ありがとう……ごめんね……迷惑かけちゃって……」
今更恥ずかしくなってくる。
運ばれたこともそうだけど。
そんなことも知らずに、昨日の放課後蒼くんと一緒に帰ったところまで見られて。
何もしらずに、すごくのんきな人だったよね、あたし……。