笑ってごまかした。
なんとなく原因はわかるけど、言えないし。
「もしかして貧血?てか、ちゃんと食ってんの?」
「え?」
「永井軽すぎ」
放たれた言葉に、あたしはキョトンとする。
「軽すぎる……って」
え、もしかして。
「あー……蒼先輩から聞いてない?」
久我くんは、少しバツが悪そうに、髪に手をやる。
その頬は、ほんのり赤らんでいて。
……ある疑問が一瞬でわきあがる。
「も、もしかして久我くんが保健室に運んでくれたのっ!?」
きっとそうだと確信した言葉を続けると。
「まあ……」
久我くんは、気まずそうに視線を外す。