「美紗」
ぽーっと見惚れていると、その目があたしをとらえた。
─ドキッ。
「あ、蒼くんっ……わざわざ大変だね……」
う、うれしい……。
こうやってふいに逢える瞬間が、たまらなく幸せ。
同じ学校に通えてほんとによかった。
「俺さ、今年入部したからパシリなんだよ」
参ったなーなんて言って笑う蒼くん。
「人使い荒い先生なんだね……」
口ではそう言いながらも。
……八木先生、蒼くんをパシってくれてありがとうございます。
心の中で八木先生に感謝する。
蒼くんにとっては災難でも、おかげであたしは蒼くんに会えたんだもん。
「美紗これ好きだっただろ?」
すると、蒼くんが何かを差し出した。



