君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



相変わらず面白いふたりのやりとりを、笑いながら見ていると。



「それなら大丈夫。永井が起こしてくれるから」



はっ!

突然あたしの名前が飛び出すからドキッとした。


……たしかに、そんな話はしたけど……。



「おまえっ、光の速さで美紗ちゃんに乗り換えたな!」



……!!!!


工藤くんの言葉には、さっきから心臓を攻められっぱなしだ。


乗り換えた、だなんて。

話の内容を知らない人が聞いたら誤解されちゃいそうな表現だよっ……。


ドキドキしているあたしに、工藤くんが言い放つ。



「美紗ちゃん、コイツのこと起こすとき、頭はたくとか輪ゴム飛ばすとか好きなようにやってくれていいから」


「あはっ、はははっ……」



暴走気味の彼に、あたしが苦笑いしか出来ないでいると。



「永井はそんなことしねーよ。なっ」



ドクンッ。

向けられた瞳に、思わず胸が鳴ってしまった。


細く鋭いのに、どこか温かみを感じる瞳に……。


まるで、自分のことを分かってくれてるような言い方にも。