「絢斗、かなりくじ運いいね~」
伊織ちゃんも、工藤くんの席を分かっているみたいで、そんな皮肉を言う。
「うるせーなー。ここ誰の席?」
「赤井くんだよ」
「じゃあ赤井に替わってもらおうかな」
まるで冗談とは思えないその口ぶりに、思わず笑ってしまった。
「だめだからね。絢斗が言ったらほんとに赤井くん替わってくれちゃいそうだし」
伊織ちゃんが、しっかり念押しする。
赤井くんは静かな男の子だから、工藤くんに言われたら素直に従っちゃいそうだもんね。
「はぁ~~~」
頭を抱えているところを見ると、よっぽど新しい席がイヤみたい。
気持ちはわかるけど……こればっかりはどうにも出来ない。
次の席替えを待つしかないよね。



