「美紗、どうしたの?」 よっぽど悲壮な顔をしていたのか。 伊織ちゃんが心配そうに声を掛けてくる。 「……ううんっ、ちょっと行ってくるね」 なんとか口元に軽く笑みを作って、席を離れた。 もしかして、昨日一緒に帰ったところを誰かに見られて……。 またあの時みたいに、なにか言われちゃうのかな。 そんな不安を抱えながら廊下に出たあたしを待っていたのは。 「え……」 思いもよらない人だった。