しばらくの見つめ合いが続いた後、ユズは「言いたいことは、それだけだ」とその場を後にした。 木枯らしが吹く街角に俺だけが取り残された。 「…好きに、しなよ」 呟いた声は誰も聞くことはない。 例えユズの想いが麗に届いたとしても、2人が幸せになるのならそれでいい。 麗が幸せでいられるのなら、それでいい。 それ以外に望むことはない。