それから数日後、あたしはようやく退院できていた。


学校の勉強はどうにか追いついていたけれど、単位取得のために特別テストを受ける事になった。


「葉月が元気になって本当によかった」


学校へ行くと彩羽と山田君が最初に声をかけてくれた。


相変わらず、2人は仲が良さそうだ。


「お見舞いありがとうね」


あたしはそう言って2人を見つめた。


ユナやナナのように目立つワケじゃない彩羽。


それでも、最近はグッと可愛くなってきた気がする。


「なにかあったらすぐに言ってね? 手を貸すから」


「彩羽……」