そう言い、彩羽は雑誌を広げて見せて来た。


そう言えば学校の近くにクレープ屋さんができたんだっけ。


あたしも気になっていたところだった。


でも……あたしは雑誌から顔を上げて山田君を見た。


「山田君も一緒なんでしょ?」


「俺も、甘いものは好きなんだ」


山田君がそう言った。


好きとか嫌いとかの問題じゃない。


あたしが間に入って邪魔になることが気がかりなんだ。


「あたしはやめとく。2人で行ってきなよ」