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玄関まで来たとき、階段を下りてくる足音が聞こえてきて俺と城は動きを止めた。


2階には風花と綾菜ちゃんしかいない。


なにかついでのお使いでもあるのかもしれない。


下りてきたのは風花だったが、その顔は真剣なものだった。


「どうした、風花」


城が聞く。


この空間に少しは馴れて来たようで、いつも通りの雰囲気になっている。


一瞬俺は邪魔かな?


と思ったが、「良真、城、聞いて」と、風花に言われ、玄関を出るのをやめた。


「良真には昼に話をしたんだけど、最近あたし声が聞こえるの」


風花は視線を下へ向けたまま、そう言った。


「あぁ……良真から聞いた」


城がそう言うと、風花はパッと顔を上げて城を見た。