「あ、おかえりハルー」 「ただいま、詩乃!」 教室に戻ると、詩乃が出迎えてくれた。 「今日は夏くんと一緒じゃなかったんだね?」 「……え?」 「さっき夏くん戻ってきたのに、ハルの姿ないなーって思ってたから」 どうせ戻ってくる場所がほぼ同じだからと、一緒に教室まで戻ってきているのに今日はバラバラ。 それも、夏くんがあんなことして行くから…… しばらく私はその場で動けずにいたんだ。 急に腕を引かれて、おでこにキスをされたあの感触。 今でもまだ残っていてかぁっと体が熱くなる。