「……!?」



何をするかと思えば……



夏くんがしてきたのは、前髪越しにおでこへのキス。



私が動けずに固まっていると、思いっきり頭をわしゃわしゃと撫でられた。



「な、夏くんっ!」



「じゃあね」



散々ドキドキさせておいて、何も言わずに帰っちゃうなんて……



やっぱり夏くんはずるい。



恥ずかしい言葉も恥ずかしい行動も、サラリとやってしまう夏くんに、後々私が恋に落ちてしまうなんて……



まだ考えてもみなかった。