それで困った詩乃は、なんとかその期間だけでも助っ人として私に働いてもらえないかとお願いしに来た。



「うん、そうそう!ハルにお願いしたいのっ!!」



「うーん、でも私に出来るかな?」



アルバイト経験なんて全くないし、逆に迷惑をかけてしまうんじゃないかと不安になる。



ほら、お水を運んでいる時にこぼしちゃうとか、オーダーミスしちゃうとか……



考えるだけで恐ろしい。



「大丈夫だよ!私が教えてあげるから、そこは安心して」



うん、詩乃が教えてくれるなら心強い。



どうしてもと頭を下げてくる詩乃のお願いを私が断れるはずもなく、結局そのお願いを受け入れることになった。