スマホを取るのにモゾモゾと動き出したのは寿永隊長だった。 「はい、寿永。どうし──、はぁ!?……分かった、至急そっちに向かう」 寿永隊長は荒々しくスマホの通話を切ると、私達の方を見た。 「……出動だ」 その一言で小鳥遊君の顔が強張る。 翔鷹は基本的に暴動や普通の警察では手に負えない事件を担当する。 つまり、出動命令が出たということは暴動や普通の警察では手に負えない事件が起きたということ。 「……他のメンバーは?」 「今回は俺達と彼らだけだ。行くぞ」 彼の声で、私達は出動した。