「丁度いいじゃん。これから先も俺に怯えて美桜に手出しできなくなるだろ」


涼がニッコリとほほ笑んで美桜へそう言った。


2人は付き合っているのかもしれない。


龍とカナみたいに公にはしていなかったのかもしれない。


以外な2人の関係と、涼の本性を見る事ができた。


「離して……」


花が涼の手を掴んで離そうともがいている。


「あぁ。悪い。忘れてた」


涼はそう言うと花の髪の毛を思いっきり引っ張って手を離した。


花の髪の毛が何本か抜けて床に落ちて行く。


「で? 謝る気があるのかないのか、ハッキリしてくれないか?」


涼に言われて花はまたクラスメートたちを見回した。