未来が手伝って2人でロッカーを探して行く。


1つ1つ、丁寧に確認されて行く。


あたしは自分の席に座ってその様子を眺めていた。


そしてついに美桜の手が花のロッカーに触れた。


その手がロッカーを開けて、中から体操着を取り出す。


ロッカーの中を確認して体操着を戻そうとしたその時、美桜の動きが止まった。


体操着袋の上からでも、ポーチの形がクッキリとわかる。


美桜がゆっくりと花へ視線を向けた。


花が首を傾げて美桜を見ている。


「花。体操着袋を開けてみてもいい?」


「いいけど……?」


首を傾げたまま花がそう返事をした。


次の瞬間。


美桜のピンク色のポーチが袋の中から出て来て教室中がざわめいた。