それはロッカーの奥に貼られていたものと、よく似ていた。


「あ、そうだ」


花が思い出したようにあたしとサクを見た。


「最後だから疑問を晴らしておいてあげる。あたしがこの『ロッカールーム』について詳しい理由。それはね、ここの悪魔を封印したのが、あたしの祖父だからなの。クラスのみんなには昨日の内に家に来てもらって祖父から直接話を聞いてもらったの」


だから、みんな花の話を信用したのだ。


どうにかガムテープを自力で引きはがすと「そんなのデタラメだから!」と、あたしは叫んだ。


「そうだ! みんな花に騙されてるんだ!」


「それは、ロッカーに入ってみたらわかるから」


聞きなれた声が聞こえてきて、あたしはハッと息を飲んだ。


みんなの後ろからアカリが姿を現した。


その目には涙が浮かんでいる。