食事の件が買われ、私は女中として働くことになった。
食事の用意に買い出しと掃除。
何かに夢中になれば嫌な事も忘れられるだろうと、私は必死に自分の仕事をこなした。
庭の掃除をしていると、山南さんが隣に並んだ。
『山南さん……』
「鈴木さんは、私の事避けてますよね?」
突然のそのセリフに私は方をぴくりと反応した。
「やはりですか……それともう一つ。鈴木さんは私達に何か隠している事がありますね?」
『どうしてそう思うんですか?』
「単なる勘です。鈴木さんを見ている限り新選組への悪意は感じられません。それに関しては問題ないのですが、私は心配しているのです」
『心配なんて。必要ありません』
私は見向きもせず、足早にその場を去った。


