朝餉が終わって、部屋に戻ろうとする土方さんを止めた。 『土方さん』 「あ?」 『早くて今日の夕餉からは私が作ってもいいでしょうか』 「料理出来るのか?」 『並には』 「すまない、頼む」 『ありがとうございます』 この人は本当に鬼の副長なのだろうか。 どこの女ともしれず、行く宛も無い私をここに置いてくれた。今朝の事も含めると土方さんは本当は優しい人なんだ。