桜樺 -ouka-


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恋仲になってから私は彼を総司と呼び、彼は私を瞳と呼ぶようになった。






「瞳〜あーそーぼっ!!」





『あれ、今日巡察じゃなかった?』






「夜ね」






『そっか』





総司は私の手元を覗きながら言った。






「何読んでるの?」






『異国の昔話みたいな感じかな』






「そうなんだっ……ってそれ読めるの?!」






全て英語。この時代に英語がペラペラな人は少ないと思うけど、私の時代では小学校から授業に取り入れられているからね。





私は小さい頃から英語に触れていて、ほとんぼ話せるけど。