「学校なんかより、大切なことなんだろ?」


寛太があたしにそう聞いて来た。


あたしは沙良を見る。


沙良は泣き出してしまいそうな顔をしている。


「そうだね。今、一番大切なこと」


「だったら、1日くらいサボっても問題ねぇだろ」


「うん、そうだね。明日この町へ行こう」


あたしは大きく頷いてそう返事をしたのだった。