「なんて……半分、冗談」 「ふぇ……は、半分?」 ニコリと可愛らしい笑顔を見せて、「じゃあ、行ってきます」と彼方は教室を出て行く。 半分冗談って……半分、本気っ!? 「ふぇ、ぇえ!?」 だって、キ、キスって……! 「うぅ……っ」 自分の顔に熱が集まるのが分かる。 それから彼方が帰ってくるまでずっと、その顔の熱が引くことはなかったのだった。 ……さて、彼方の変わりようは、実はこれだけではない。