「違う……違うよ優衣。お願い、みんな信じて!!」


普段なら、彩の泣き顔を見れば男子たちはみんな彩の言葉を信じていた。


でも、今は状況が違った。


彩の味方をする人は誰もいない。


「問題は誰が殺すかだと思う」


あたしは思い切ってそう言った。


これ以上、クラスメートたちの罵倒を聞いてはいられない。


せっかくの30分が無駄に終ってしまう。


「俺もそう思う」


大和があたしの意見に賛成してくれた。


「映像内での被害者はサツキと裕司。投票もどちからに入るだろうけれど、あらかじめ自分が選ばれるって分かってた方がいいと思う」


大和の言葉にサツキと裕司が目を見交わせた。