良かった! このクラスにいるんだ! 「は、はいっ!呼んできてもらえますか?」 これでスマホが返ってくる! 幸いにもHRが長引いていたのか、まだ教室内には大勢の生徒が残っている。 ふうーーーーー。 これで一件落着だ、と。 大きく安堵の息を吐いた時。 有り得ない言葉が耳に届いた。 「うわー残念っ。翔さ、具合悪くて昼休みに早退しちゃったんだよねー」 「…………」 な、なんですって……? そ、早退ですと……? 戻ってきていた血の気がまたサーッと引く。