「いったぁ……」 夕方のテルさんといい、どうして男って手が出るんだろう。 「あ、旬!どうもありがとう。迷惑かけてごめんね」 お母さんが、旬さんにお礼を言う。 「いーのいーの、慣れてるから」 そう言って、イーッと歯を突き出してくる旬さんに、あたしは口を尖らせた。 「にしても、優月ちゃんも毎回毎回美月に手を焼かされて、たまったもんじゃないなー」 お母さんに対して同情の表情を見せた後、あたしを指さす。 「しっかし、そんな見苦しい格好で都会をフラフラしてきたのか」 見苦しいってなによ。