颯来「ハァハァ……くっ…決着をつけよう」




総司「ハァハァ…そうだね」




2人は間合いを取って刀を鞘に戻し、抜刀の構えをした。




カチャッ




2人が抜刀し、刀が交わるど真ん中へ私は入って総司の刀を龍桜刀で受け止め、颯来の刀は素手で受け止めた。




手からは血が溢れ出す。





総司「なっ……桜海?!」





颯来「どういうつもりだ」





『颯来には迷いがある。でしょ?』





颯来「はっ迷い?そんなものあるわけ…」





『じゃあ何で今私はこんな軽症で済み、無事でいられる?颯来が本気なら私は今無事じゃなかったよ』





颯来「っ………」





『総司、刀を収めて』




総司は静かに刀を鞘へと戻した。




『颯来、貴方にまだ迷いがあるなら私に任せて欲しい』




スッ




颯来の刀は私の首にピッタリと当てられていた





総司「っ!!!!」




総司は鞘に手を掛ける。



颯来「バカを言うな。迷いなんて無い。俺は主から命じられてるんだ。お前を殺せと」





『颯来がそうしたいなら殺していいよ』





私はぬっくり振り向き笑顔で言った。





『でも、自分に嘘つかないで。笑ってよ』





颯来「っっっ!!!!!!!!」





プツン




刀が首に食い込み、刀を血が伝う。




総司「桜海っ」




『大丈夫。




颯来は自分の生きたいように生きていいんだよ。貴方の中に居る風神の言いなりになる事なんてない。私が自由にしてあげるから』




それを聞いた颯来は泣き崩れた。





ブォオオォォオォン




いきなり突風が吹き荒れた




『うっ』




総司「っ!!!」




颯来「桜海殿……私達を傷つけないでくれ……助けて…欲しい…」




『風神……わかっています。私のチカラ、使ってもいいですか?』




颯来「桜海殿を信じていいのか?」




『貴方がいいと思ったのなら……』




颯来、いや、風神はゆっくりと目を瞑った。




私も微笑み、目を瞑った。