桜色の瞳 【弐】

『お前は人を何人殺した?』





颯来「えー?そんなのいちいち数えてたら頭が破裂しちゃうよ〜。まぁ、毎日10人は殺してんじゃね?しーらね!!(笑)」




こいつには罪悪感ってもんがないんだな、きっと。





『へー、そうなんだ。』





やっぱり私みたいに特殊能力を持つ者は幾度となく血を求めるんだ。





私って……この世に不必要、いや…邪魔な存在なのかな…





颯来「今君、自分は要らない存在何じゃないかとか考えてるでしょ」





『……』





颯来「図星だね。そうだよ。君は要らない存在なんだ」




『っ』




颯来「新選組の奴らは君を必要としてくれているかもしれない。でもそれは同情なんじゃないのか?」





『どう……じょ、う?』




颯来「そう、同情だよきっと。早くあいつらから離れないと俺みたいに痛い目にあうよ」





『俺みたいにって……』





颯来「俺は裏切られたんだ。前いた所では今の君みたいに必要とされてた。そう思ってたんだ。……だけど違った。そう思ってたのは俺だけだった」





『何が…あったの?』





颯来「皆は急に俺を突き放し、捨てたんだ。まぁもうどうでもいいんだけどね」





そういう彼は寂しげな顔をした。






『気付いてないかもしれないけど颯来、今凄く悲しい目してるよ……』





颯来「っ………うるさい」





『でも……』





颯来「うるさい。うるさいうるさいうるさい!!!!黙れ!!!!!!」





頭を抱え込みながら膝をついた。





『颯来………』






颯来「……っ今日はこの辺で。次会う時は……」





“殺す”でしょ?