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朱音の言葉の意味を掴めないまま、放課後になっていた。


1人で教室を出ようとしている由梨を、あたしは引きとめた。


「由梨、今日暇?」


「今日? まぁ暇だけど?」


「久しぶりに遊んで帰らない?」


誘ってみると、由梨は嬉しそうにほほ笑んだ。


「本当に? 仁も拓巳もいなくなって、最近つまんなかったんだよねぇ」


「どこに行きたい? カラオケ? 買い物?」


「里佳と一緒ならどこでもいい。楽しいのはわかってるし」


由梨の言葉にあたしは嬉しくなっていた。


あたしと由梨は手を繋いで歩き出す。


こうして2人で遊びに行くなんて、すごく久しぶりのことだ。


「あ~、やっぱり里佳と一緒だと落ち着く。気を遣わなくていいもんねぇ」


ただ当てもなく歩いているだけなのに、由梨はそんな事を言って来た。


「そう? まぁ、あたしもだけどさ」


2人でいるととても自然体でいられる。