翌日、あたしはスマホの音で目が覚めた。


画面を確認してみるとそれは蓮からで、一瞬にして頭がスッキリしてしまった。


同時に、きっと裏サイトに書き込んだ事を聞かれるのだろうと思い、少しだけ気持ちが沈んでしまった。


蓮ならきっと怒っているに違いない。


だけどあたしはもう決めたんだ。


苦しみながら友人をイジメるなんて、あたしにはやっぱりできないことだったんだから。


覚悟を決めて電話に出ると、蓮の『どういうことだよ！』という怒鳴り声が聞こえて来た。


一瞬ひるんだが、あたしはスマホをしっかりと握り直した。


「あたし、由梨をイジメるのをやめることにした」


『なんで！？』


蓮の荒れた声が聞こえて来る。


こんな風に怒っている蓮を、あたしは知らなかった。