背後で抜刀する音が聞こえる




「何者だ。間者か?」




「こっち向いて顔見せなよ」





幸「………。」




その声を聞いた瞬間血が逆流したように細胞が騒ぎ出す




この声は
平助と…沖田だ……
どんな顔をして向き合えばいい?
なんて言ったらいい??




「黙ってるって事は間者なんだね?斬っちゃうよ?




それでもいいな……ら」





振り返るとそこには驚いた顔の沖田がいた





沖田「さ………く、み??」





『っ………』





平助「えぇ?!桜海?!?!?!本当に桜海なの?!



そそそそんな訳ねぇよな…そろそろ俺やべーのかも…桜海の幻覚が見えてきちまったらしい…」





『ぉ、沖田……平助………』





目からこぼれ落ちそうになるものを必死に堪える





沖田「桜海!!!!今迄何処いってたの?!何で…何で僕を1人にして出ていったんだよっ!!!」





泣きながら叫ぶ沖田を見て堪えていた涙が溢れ出す





『うっ…ごめ……ごめんなさ、い』





平助「っ!!俺、皆に知らせてくる!」




知らせるって……別にいいの、に





『や、めて……』




平助「??」




『皆を…傷つけた私が……合わす顔なんて、無いんだから…』




すると沖田が声を荒らげて言う




沖田「そんな事ないよ!!!皆…どれ程心配したと思ってんの?!



桜海が…居ない間、皆、必死に探してたんだからね!?」





え…探してて……くれた、の??





すると平助は猛ダッシュで闇へと消えていった