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ふわっとした白い霧に一瞬包まれたかと思えば、パァッと辺りが拓ける。
広がった雲一つない青空に目をパチクリさせる。
綺麗な白い石畳の道。
ゆったりと鯉が泳ぐ大きな池。
小さな祠は1本の大きな杉の木に守られるように木の下にあった。
石畳の先に見えるのは大きな赤と白を基調とした立派な社。
さっきまでいたあの森は、見渡す限りどこにもない。
「……どうなっちゃってるの?」
思わず心の声が漏れ、パッと口を手で塞いだ。
そろりとあの2人を見れば、あのピリピリした空気は漂ってなかった。
お互い背を向けあって、腕組みをしていた。



