ゆらりと揺れる尻尾の毛がさっきよりも逆だっているのは気のせいかな。
女の子が彼の前でピタリと止まると、なんか嫌な空気が流れる。
「邪魔をするな」
「彼女が怖がっているのが分からないのか」
「ふん。そんなことどうでも良い。折角力を補充するための者が現れたんだ。活用しないわけがないだろ」
「そんな反省の様子を伺えないようでは、力を得た所で上には戻れぬぞ」
2人の凛とした声がやけに大きく響く。
小さく辺りを見渡すと、さっきまでいたあの龍の姿もない。
睨み合う2人を見つめながら、ゆっくりと立ち上がる。
こ、これは喧嘩してるの?
それとも演技?
止めるべきか、止めないべきか。



