次の日、いつも通りに起きて朝ごはんを作ってお弁当を作って少し狭くなった居間でみんなで朝ごはんを食べている時だった。


天気予報を見るためにつけたテレビから流れるニュースに嘉さんが席を立つ。


食べていた動きが全て止まって、テレビを見つめた。



『昨夜未明に何者かによって関ノ宮区の地域一帯に、大きな亀裂に似たものが走っており民家等にも被害が出たとの事です。幸い怪我人は出ておりません。15日に窓ガラスが割れるなどの事件との関連がある可能性があると見て、警察は捜査を続けています』



ニュースキャスターのお姉さんがそう言い終わると画面が切り替わり、中継へと繋がる。


関ノ宮区は、私が通う学校のある場所でもある。



そこの地域の一帯が深く掘られたようにあちこちえぐられている。


地盤の歪みで起きたものでもなく、何かに切り裂かれたかのようなそんな跡。


……こんなの人間の手で出来るわけがない。



「ようやく本格的に動き出したようだな」



静かに嘉さんがそう言うと、伽耶ちゃんがお茶を啜る。


前から何かを感じ取っていたかのように、伽耶ちゃんはいつものように冷静だ。