友達からの連絡を頭に入れながら、いつもの道を歩いてタイムセールがやっているスーパーに行って。


当たり前の日常はゆったりと流れていくだけ。


少し重たい買い物袋を担いで、歩き慣れた道を進んで家が見える。


もうひと頑張りと気合いを入れると、見たことのない真っ白な猫が横切る。



「……」



まさか、ね。


猫の行った先をチラッと見つつ、家の敷地内に入る。


帰ってこれたという嬉しさはあまり出てこない。


夢を見てたんだから、帰ってこれて当たり前だもんね。



「ただいま〜」



ガラガラと玄関を開けて家の中に入り、台所に買ってきた食材を並べる。