「おは、よう……」 普段なら有り得ない教室での挨拶。 ……誰だっけこの子。 少し地味目の丸メガネをかけた女の子。 クラスメイトと絡みが全くないせいで、名前がすぐに出てこない。 「お、おはよう」 私がそう返すと、小さくぺこりとお辞儀をして踵を返してどこかへ行ってしまった。 まったく……どんな魔法をかけたの? むずがゆいんだけど。 挨拶なんて学校に入ってから片手で数えられるぐらいの何回もされてないって言うのに。