精霊達は歌う私の頬に軽くキスをすると、羽を羽ばたかせ宙を舞う。 くるくるとその場で回ると、何もなかった闘技場の地面から花々が咲き乱れる。 ゆっくりと芽吹く木の芽は、やがて大きくなり一本の大木になる。 大木からさわさわと枝を揺らす音が聞こえる。 すると枝の間からいくつもの精霊達が顔を出し、私の周りへ集まった。 そしてまたあの暖かい温もりを感じる。 そこにいるんだね、お母さん。 唯一力を残してくれたこの唄は、人々の傷を癒す唄だったんだね。 そして私を支えてくれていた唄。