そっと体制を変えて、膝の上にウィリーの頭を乗せた。 綺麗に整った顔にか擦り傷がいくつもある。 震える手でウィリーの頬を撫でる。 ひんやりとしたその頬にまた涙が溢れる。 「ふはは、ふははははははは!!!!これで俺は地位を得られた!!!なんて素晴らしい日なんだ!!」 両手を大きく広げて、空を飛び回るリック。 憎いという感情は出てくることはなくて、ただ哀れに思えて仕方がなかった。 彼は報われることはない、直感的にそう思った。