ゆっくりと何かで濡れた自分の手を見る。 真っ赤に染まったその手に足が震える。 なんで、なんで……なんで。 違う、これはきっと夢だ。 悪い夢を見てるのよ。 ウィリーが私に魔法をかけて、夢をそっくりそのまま映し出してるのよね? 「ウィリー?」 足に力が入らない。 ウィリーを抱き抱えたまま地面に座り込む。