私の声で微かにウィリーの動きが止まる。
チャンスだ……なんとかしてでもウィリーをいつも通りにしなきゃ。
お願いウィリー元に戻って。
「ウィリー、また魔法教えてよ。明日は、私にとって大事な日なんだよ?一緒に帰ろう?」
涙を堪えながら、震える声でウィリーを真っ直ぐ見つめた。
そんな私を見向きもしないで、剣に魔力を込め始めた。
『俺の邪魔をするな。俺の目的はこいつの首を持って帰ることだ。元々お前は道具にすぎん』
「あなたは私が召喚したのよ?」
『簡単に騙されるお前が悪い』
「ウィリー何言って――」
そう聞くよりも速くウィリーが剣を振りかざした。



