驚き後ろに後ずさろうとしたけど、後ろにも精霊達はいた。


今まで見えたことなんてなかった。


でも力を発動させたことにより、魔力のない私にも少しだけ見えることができた。


全然、気づかなかった。


でも今はウィリーがこの子達を引き出しているんだ。


私の力ではなくてこの子達がウィリーに力を与え続けてくれているんだ。


この精霊は――



『お前の中に宿る精霊そのものだ』



私の中に宿る……精霊。


一人の精霊が振り返り可愛らしい笑顔を私に向けた。


胸が熱くなるのを感じる。


魔力のない私に宿っている精霊。


それはウィリーに力を捧げている。


私の力じゃなくとも、ウィリーの手助けが出来ている。


私、足でまといなんかじゃない。


ウィリーと一緒に戦ってる。


醜い姿でもこの精霊達は私のことを怖がることもしない。


優しい何かに包まれているような気がして、私はウィリーを見た。