風の強さに目が閉じそうになるのを堪えて、ウィリーを見続ける。
紋様は形を変えて、星のような形を描くとそのまま私たちの前に魔法を浮かべ上がらせた。
そのまま魔法陣に突っ込んでく気!?
ウィリー正気なの!?
こんな雑なやり方私知らない!!
「ウ、ウィリーッ!!」
『しっかり掴まってろよ!!!』
言われるまでもなくウィリーの首にしがみつく。
そして後ろに見えたモノに悲鳴にならない声を上げた。
口を大きく開けてどんどんと距離を詰めてくる。
怒りの色に染まったその目と目が合うと咆哮する。
その鳴き声に耳を塞ぎたいけど、今手離したら真っ逆さまに落ちるに決まってる。
怖すぎるんだけどっここ!!!!!
『もう追いついて来たか』
なんでそんな平然としてられるの?
生まれたこの世界では日常茶飯事なの?
こんな、こんな……
ファイヤードラゴンの大きさとは比べ物にならないくらい、大きなドラゴンなのに???



