ウィリーが語りだそうとしたその時。
急に床が、揺れ始めた。
じ、地震!?
ゴゴゴ……と低く響く音に、驚きのあまりウィリーにしがみつく。
徐々に収まっていく揺れにほっとしていると、ウィリーは舌打ちをした。
私を抱きしめたまま何かを唱えると魔法陣が発動する。
ウィリーはこの状況を全部把握してもう先の行動を考えてるみたい。
流石だ。
『この空間も時間と共に消滅する。とりあえず外に出るぞ』
「しょっ消滅!?なに、そんな恐ろしいことに私巻き込まれてるわけ!?」
『黙ってないと舌を噛むぞ。少しの間じっとしてろ』
片手を前に大きくかざすと、見たこともない魔法陣が現れる。
グオンッと大きな音と共に魔法が発動する。
怖くなってぎゅっと目を閉じた。



