リックが見せた映像で見た本来の姿のウィリー。 漆黒の羽に額から生えた角。 頬に刻まれた刻印。 紛れもないウィリーだ。 本来の姿を見ても怖いという気持ちは生まれなかった。 むしろため息が出てしまうほどの美しさだった。 「ウィリー……」 『遅れてすまない。見つけるのに手こずった。まあこれでまんまと罠に引っかかったわけだが、それは後回しだな』 すまなそうな顔で私を見つめる。 そんな顔しないで。 来てくれるって心のどこかで信じてた。 ウィリーは嘘はつかない、優しい悪魔だもん。