働かない頭のまま引っ張られながら連れて来られたのは使われなくなった校舎の、階段下の小さな物置部屋。


押し込まれるようにそこに入れられ、バランスを崩しその場に倒れた。


ガチャンと鍵を閉められ、足音が遠くなっていく。


私にはお似合いの場所。


出ようとも思わない。


出たとして私はどこに行けばいいの?


怪物になったこの私を誰が受け入れるって?


王の描いた物語の上を私は歩いているだけ。


それならこんな私は……生まれてくる必要なんてなかったじゃない。


怒りでも悲しみでもない何かに飲み込まれて、真っ白になっていく頭の中で私は檻の中に篭るように息を殺した。


誰も助けなどくるはずもないこの場所で、全て終わりの鐘を鳴らす決意を持って。