そう、ウィリーがいれば。 できない魔法も、もしかしたらできるようになるんじゃないかって。 藁にも縋る思いでいたのに、気楽になってた。 「……ねえ、ウィリー」 『なんだ』 「例え魔法使えなくても、笑わない?」 馬鹿にされて、頬を膨らまして、でもそれが楽しいんだ。 これが私達でしょ? 『当たり前だ……失敗したらくすぐりの刑にしてやる』 そう冗談を言って悲しそうに笑うウィリーを私から抱きしめた。