どれくらいだろう。
しばらくの間ずっとウィリーに包まれたまま、抵抗することもできなかった。
あまりにもウィリーの腕の中が暖かくて、優しくて。
このままずっとこうしていたいってそう思うと、勝手に腕はウィリーの背中に回った。
そうするとぎゅっと力を込めてくれるウィリーにまた一粒の涙が溢れ出る。
『リーシェ。お前は気づいてないだろうが……お前は莫大な魔力をその体に宿わせているんだ』
長い沈黙を破るようにウィリーが私にそう言った。
その言葉には嘘はないんだろうけど。
でもウィリー?
私魔力は全部奪われてるんだよ。



